2016/09/08

問題を理解するための国語力

スクラッチで算数

東京都渋谷区にある小学生対象のプログラミング教室スモールトレインで講師をしております福井です。プログラミング教室スモールトレインはプログラミングを通して教育することを目的にしていますが、算数だけでなく国語力というものが特に重要だと実感しています。

国語力が無ければ問題の意味が理解できないので、そもそも何を答えていいのか分かりません。また、スクラッチは日本語のプログラミングなので、国語力が無ければプログラミングできないということになります。例えば「もし雨が降

ったら運動会は中止だ」となる場合、「もし雨が降ったら」が抜け落ちてしまう場合がよくあります。こうした文章構造を理解できない生徒が多くいるのかもしれません。

国立情報学研究所の新井紀子教授が発表した調査結果は衝撃的でした。それは以下のものです。

国語力調査結果

AIが苦手の読解、中高生も? 昨年度8校調査、生活経験の不足原因か

生徒らはなぜ読めないのか。3人のうちの1人、市立美女木小の水沼美和教諭は、理科の授業で6年生に「息を吐いた時、袋の内側に入っていくものは」と尋ねた時、「内側って何?」と聞き返した児童が何人もいたことを思い出し、「生活経験が不足していて、語彙(ごい)が少ないことと関係があるかもしれない」と話した。市立戸田東小の飯島亜美教諭は「大事な点を一言にまとめるように言うと、『全部写してはだめ?』と聞く子がいる。ポイントを探す訓練をより丁寧にした方がいい」と振り返った。
(中略)
1問ごとの解答者数が少なく、統計的に意味がある結果が出るのはまだ先だが、新井教授の現在の分析によると、公立中では約2割が、係り受け構造の理解を問う問題を「ほとんど解けない可能性がある」。
調査に協力した東京書籍は「読めている前提で教科書を作ってきたのでショックだ」と驚く。これまで文章の難易度や生徒の理解度を調べたことはないが「読解力は教科を超えた基礎的な力だ」として調査を進め、次期学習指導要領向けの教科書を作り始める2018年には、もっと詳細なデータを得たいという。

これが答えられない中学生が半数いるというのは、かなりの衝撃ですよね。生活経験の不足というのはよく言われているのですが、係り受けなどの文章の構造そのものの理解が不足しているのも確かかもしれません。

問題なのは「だからどうする」でしょう。このままではマズイと分かった以上、しっかりと文章を読み、理解し、まとめる作業をさせていかなければなりません。プログラミング教室スモールトレインでは前述したように、国語力をつけなければ問題を読み取ることもプログラミングをすることもできないテキストになっています。プログラミングをすることで国語も算数もいっしょに学ぶ。それが私たちの目指している教育です。

多くの方にプログラミング教室スモールトレインに参加していただくため、コースとして月2回、月4回、月8回とあり、曜日固定ではなく空いている時間に来られます。遠方だからと悩んでいる方もぜひ説明会にご参加ください。お待ちしております。

現在、プログラミング教室スモールトレインでは、説明会&体験会を実施中です。9月の説明会&体験会は9月11日(日)、9月22日(木)です。ぜひお気軽にご参加下さい。

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