2016/11/15

AIと小学生の国語力

AI

東京都渋谷区にある小学生対象のプログラミング教室スモールトレインで講師をしております福井です。今回は新井紀子先生の記事についてご紹介します。新井先生は「ロボットは東大に入れるか」の研究をされている方で、いつも興味深い発言をされています。

私は一度新井先生にメールを送ったことがあるのですが、大変丁寧なお返事をいただきました。そのメールで指摘された内容は今も私の課題です。その課題をこのスモールトレインで解決することを目指しているところです。

子どもたちと国語力についてはすでにコラムとして書いています。こちらもぜひ読んでほしいのですが、コンピュータの答えの出し方は改めて面白いです。
問題を理解するための国語力
プログラミングには国語力が必要?国語力とプログラミングの関係とは

――そもそもAIが「読める」とか「読めない」というのは、どういうことですか。

AIを含むコンピュータが得意なのは、情報とパターンで問題解決すること。
たとえば「徳川家康は(    )年の関ヶ原の戦いで、石田三成らの西軍を破った」の(    )に何が入るか。
答えは1600年。
コンピュータは、この答えを膨大な情報を瞬時に検索して答えを出す。
教科書、Wikipedia、百科事典など、デジタル化された情報すべてにアクセスし、検索をかけられる。
コンピュータは「戦う」とか「破る」という事態が、どのような事態なのかはわからない。
その言葉がリアルな世界で何を表すのかはわからない。
それでも、字も追えるし、検索もかけられ、それによって正解にたどりつく。
「読めない」が解ける、というのはそういうことだ。

AI研究者が問う ロボットは文章を読めない では子どもたちは「読めて」いるのか?

今さらと思われる方もいるかもしれませんが、実はこれ、子どもたちの中でやっている子が多いのではないかという指摘に繋がります。以前も以下のコラムの中でして指摘したのですが、考えることと知識の区別がつかなくなってきているのかもしれません。
知ることと考えること~正解という幻想

将来、大変なことになりかねない

それほど複雑な問題でなければ、受験テクニック的には、キーワードを拾い、パターンを覚える解き方のほうが効率がいいかもしれない。
でも、AIと同じ解き方では、AIには太刀打ちできない。
それでは、これからの時代は乗り切れない。
早く正解にたどりつく力は大事だが、
それが「読めない」子どもたちをそのままにしているとしたら、将来、大変なことになりかねない。

――大変なこととは?

すでによく知られているように、AIによって、これまで人間がやってきた少なからぬ仕事が置き換えられる可能性がある(野村総研調査)。
私が2010年に『コンピュータが仕事を奪う』(日本経済新聞社)を出版したときには、誰もまともに受け取ってくれず、本はSFの棚に並べられたものだが、
今ではかなりリアリティのある話として受け止められている。

AI研究者が問う ロボットは文章を読めない では子どもたちは「読めて」いるのか?

今までの受験テクニックのような暗記ではAIに負けてしまいますよね。じっくり文章を読んで答えを出す力、考える力を育成していかなければなりません。それは当教室の目標でもあります。そのためにプログラミングを用いて教育を行っているのです。

多くの方にプログラミング教室スモールトレインに参加していただくため、コースとして月2回、月4回、月8回とあり、曜日固定ではなく空いている時間に来られます。土曜日も開講しておりますので、遠方だからと悩んでいる方もぜひ説明会にご参加ください。お待ちしております。

現在、プログラミング教室スモールトレインでは、説明会&体験会を実施中です。説明会&体験会は11月19日・26日(土)に開催します。日程のご都合がつかない場合は別日程で個別に説明させていた頂きますので、ご都合のよろしい日時をご連絡ください。

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