2016/10/07

プログラミング教育で考える癖をつけるということ

考える癖

東京都渋谷区にある小学生対象のプログラミング教室スモールトレインで講師をしております福井です。プログラミング教育を実践している方の報告は大変為になるものでもあり、大変参考になります。今回は「総合教育技術2016年10月号」に掲載されています立命館小学校の事例を紹介します。

まずこの小学校では1~4年生がロボティクス科という科目で、5,6年生は「情報の時間」でプログラミング教育を行っています。ロボティクス科ではレゴ(We Do)を使っているそうです。2年生からはスクラッチも使い始めます。3,4年生はレゴマインドストームを使っています。興味がある子たちはロボット部の活動を始め、世界大会にも出場しているようです。

私はこの立命館小学校の川原田先生が大切にしていることに共感しました。それは以下の部分です。

「私が大事にしているのは、楽しみながら勉強することと、考える癖をつけることです。今の世の中では、『これがしたい』といえば、『ここにあるよ』と誰かが教えてくれるでしょう。しかし、大人になると、自分で問題を解決しなくてはいけません。その能力を育むには、何かをしようと思ったときに、自分から学び、どうしたらいいのかを考え続ける癖がつくような場面を、プログラミング教育を通じてつくってあげる必要があると感じています」(53頁)

これは私も感じていて、今は検索すれば情報はほとんど手に入ります。しかし、その情報が正しいかどうかは分かりません。それを判断するのは自分で考えるしかないのですが、考える癖が無い人は、よく分からない情報を信じてしまうことがあります。

また、子どもが「分からない」というと、すべて教えてくれる大人もいます。算数の授業で先生が一方的に問題を解いていて、生徒はそれをただ見ているだけ。結果、子どもたちは何も理解していないということもあります。何でも教えてくれるので、何でも聞いてしまう。結果として考える癖がつかないまま、中学生になり、高校生になっていくという状況は避けねばなりません。

だからといって何も教えないというもの間違いです。そのバランスが重要であり、それこそ教師の力量が試されるのではないでしょうか。プログラミングはプログラミングを作る過程もそうですが、「なぜ動かないのか」「なぜ間違ってうごいたのか」とその理由を考える場面が多々あります。生徒が自分で作ったプログラムですから、先生にもなぜ動かないのか分からないこともあります。そうした中で考えることができる生徒を育てたい。そこはとても共感できるところです。

こうした考える癖をつけるツールとして、プログラミングというのは適していると私も思います。先生が間違っていると指摘しなくても、コンピュータが指摘してくれるからです。しっかりとコンピュータに命令しなければコンピュータは正しく動きません。そこは大変なところでもあり、面白いところでもあります。それが面白いと感じてもらえるように、私は頑張っているところです。

多くの方にプログラミング教室スモールトレインに参加していただくため、コースとして月2回、月4回、月8回とあり、曜日固定ではなく空いている時間に来られます。遠方だからと悩んでいる方もぜひ説明会にご参加ください。お待ちしております。

現在、プログラミング教室スモールトレインでは、説明会&体験会を実施中です。10月の説明会&体験会は10月16日(日)です。ぜひお気軽にご参加下さい。

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