2016/07/22
プログラミング教育の必修化は必要?
東京都渋谷区にある小学生対象のプログラミング教室スモールトレインで講師をしております福井です。21回目の今回は「プログラミング教育の必修化は必要?」です。これは2016年7月17日の日経新聞の記事を元に書いています。
2020年からプログラミング教育が小学校で必修化されるという話はこのコラムで書きました。しかし、それがどのような形になるのか、いまいち全容が見えません。とりあえずは新しい教科として教えるのではなく、算数や理科の授業の中で教えることは決まっているようです。
しかし、それぞれの教科の中で何をどのように教えるのかは分かりませんし、従来教えていた内容をどのように変えるのかも分かりません。そうした中で、そもそも必修化が必要なの?という話が出たとしても不思議ではありません。7月17日の日経の記事には、必修化が必要だと主張する石戸奈々子さんと、必修化は必要ないとする新井紀子さんの主張がのっていました。
それぞれの主張を要約すると以下のようになります。まずは石戸さん
- あらゆるものがコンピュータ化している中で、必修化は必要。
- 教えるべきはプログラミング的思考。これは基礎的な能力として必要。
- 論理的な思考力が育ったかどうかを客観的に評価するのは難しい
- 論理的に文章を書くことで読解力も向上するのでは。
次に新井紀子さん
- カリキュラムがいっぱいすぎ。必修化すべきではない。
- クラブ活動など必修でなければよい。
- 文章読解力の方が重要。短期的に成果は出ない。
簡単にまとめると上記のようになります。私自身も必修化まですべきかどうかは疑問が残ります。まず先生の問題。誰が教えるのでしょうか。さらには内容の問題。簡単なプログラミングをして終わるだけなら、算数や理科をもっとしっかりやった方が良いと思います。
最も考えなればならないのはプログラミングでしか身につかない能力があるのか、ということです。もし、それが仮にあるとするならば、必修化すべきですが、石戸さん自身も認めているように、論理的な思考が育ったかどうかを客観的に判断するのは難しいということです。
私自身は自分で触れてみて、そして小学生に教えてみて、算数の見方が違ったものになるし、さまざま考えてプログラミングしている小学生を見ているので、教育のツールとしては面白いものだと考えています。しかし、だからと言って必修化が必要かどうかと言われると疑問です。
双方ともにプログラミングの効果を認めているのですから、まずはクラブ活動のようなものでプログラミング教育を実践していくのが良いのではないでしょうか。もしくは行政が支援して当教室のような塾の学費を支援するなど考えられると思います。
私達はプログラミングを使って教育をしているので、プログラミング的思考はもちろんのこと、プログラミングをしたことで国語や算数を積極的に学ぶことができることを目標にしています。そのために日々、様々工夫をしているところです。
現在、プログラミング教室スモールトレインでは、説明会&体験会を実施中です。次回の説明会&体験会は7月23日(土)です。気軽にご参加ください。